『聖地エルサレムの学び』W
古代イスラエル人が定住したパレスチナの面積は、九州より少し小さめですが、実に狭い
範囲の中に多様な自然があります。エルサレム付近で東西の幅100qほどの地は、西から
地中海の海岸平野部があり、続いて丘陵地、さらに海抜1000mを越える山地
(エルサレムの地は海抜750mの山地)が南北に走り、そして、ヨルダン渓谷に至ると、
海面下となります。北のガリラヤ湖は、海面下200m、南の死海は海面下400m余りで、
200mの落差の中をヨルダン川が北から南へ流れていくのです。実にイスラエルの地形の
横断面を見ると複雑な地形だと分かります。又、年間降水量を見ると、北のガリラヤから中部
エルサレムまでは500ミリ〜900ミリあり農耕に適していますが、南のヘブロンやネゲブ
地方に向うと、年間300ミリ〜100ミリ程度となり、完全な赤茶けた砂漠地帯となります。
これが荒野と言われる由縁です。こんな衝突し合う地域の中に聖書の信仰と思想は育まれたの
です。
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●聖地地勢図●
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