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2003年 NO.11
『神の守りによって』 


   「いや、あなたの妻サラが、あなたに男の子を産むのだ。」(創世記17:19)


 アブラハムは、「サラによって男の子が与えられる。」という神様のことばに、

「どうかイシュマエルが、あなたの御前で生きながらえますように」と切り返しました。

それは、全て不可能に思えることを信じ続けるより、目に見える可能性に立って、手っ取

り早く神様の祝福に預かりたいという思いから出たのでしょう。アブラハムの目には、

イシュマエルのたくましさに希望を感じ、年老いた自分の姿に失望していたのでしょう。

しかし、もし神がこのアブラハムの申し出を受け入れられたら、その後のアブラハムは、

ただ人間的に可能性のあることだけしか信じれない人となり、直接かつ単純に神を見つめ

る力を失って、ただ自分に依り頼む習慣が促進されて行ったことでしょう。そうなれば、

アブラハムは、信仰の父となることはできませんでした。しかし神は、強力にアブラハム

の申し出を拒否なさり、「いや、あなたの妻サラが、あなたに男の子を産むのだ」といっ

て、神のことばに留められました。実にアブラハムの信仰は、この神によって守られ、

支えられてきた信仰です。私たちも、この神の守りがなかったら、とっくの昔に信仰を

失っていたことでしょう。しかし
神の選びの確かさによって捕えられてきた故に、アブラ

ハムの子孫として祝福を受け継ぐことができるのです。

ですから、ますます、へり下って主に信頼し従って行く者でありましょう。
  





                                    



     
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