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2019年 NO.688


従属を嫌うサタン


  イザヤ書141214節には、「暁の子、ルシファーよ。どうしてあなたは天から

落ちたのか…あなたは、心の中で、『私は天に上ろう。絶対主の星々のはるか上に

私の王座を上げ
北の果てにある会合の山にすわろう。密雲の頂きに上り、いと高き

方のようになろう
』」と言ったルシファーこそが、サタンです。彼は、「全きものの

典型であり、知恵に満ち、美の極みであった。…あなたが造られた日からあなたに

不正が見出されるまでは完全であった、…あなたの心は自分の美しさに高ぶり、その

輝きのために自分の知恵を腐らせたそこで、わたしはあなたを地に投げ落とした」

(エゼキエル281217)。このように、ルシ ファーが地に落とされた理由は、

「星々のはるか上に自分の王座を上げ、いと高き方のようになろう」と考え、また

「自分の美しさに高ぶり、自分の知恵を腐らせた」からでした。これは、人間の傲慢

の心とよく似ています。


 絶対主は人間を、「われわれの像に、われわれの似姿に、人を造ろう」(創世記1:

26)と言われて、御子イエス様は絶対主の像に(コロサイ1:15)人を創造されま

した。ですから、創造された時は、人間もルシファーも完全な者でした。しかし、

人間はルシファーと同じ傲慢の世界に陥ったのです。エバはルシファーに誘惑され、

自分の知恵に頼り、自律しようとして
、罠に()まりました。その子孫がトマス・

アクナスです。彼はルシファーのずる賢さが、そのまま人間に乗り移った姿そのもの

です。アクナスも蛇の罠に引っ掛かった張本人です。そして今日まで、人間はエバの

子孫として絶対主に対して自律心を持ち続け、素直に従うことを嫌い続けているの

です。もし人間が、このままルシファーと同じ傲慢を持ち続ければ、ルシファーと

同じように「よみに落とされ、穴の底に落とされます。その所は、人間の身体の下に、

うじが敷かれ虫けらが人をおおう」(イザヤ14
1115)のです。


  罪の裁きは永遠に続きます。ですから、私たちはルシファーに騙されていてはい

けません。人は知らない内に、ルシファーと同じ事をして、知らない内に傲慢になっ

ているのです。だから、私たちは目を覚まして、傲慢になった原因から離れるのです。

それは、絶対主に従属することを嫌った罪から離れることです。「離れる」というの

は、個々の決断にかかっています。その「決断」は、蛇の頭を使って決めることでは

ありません。絶対主の側に立って聖書に基づいて絶対主の側から道理を見抜くのです。

それは「何故人は自我に固執するのか?何故自我から離れようとしないのか」考える

ことです。答えは簡単です。人もルシファーも「いと高き方のようになろう」とする

傲慢があった
からです。それは、自分の思い通りにしようという思いです。

なぜなら、絶対主のように創られたため、自分で考え、自分で判断し、自分の思い

通りにしようとする思い上がりが出てくるからです。
この思いを、人間は当然の権利

のように考え、自分の思い上がりから出た傲慢だとは考えていないところに恐ろしさ

があるのです。

 
 たとえ、聖書で語られていることが分かっても、「自分の命は自分のものだ」と

思い続ける頑なさがあります。それが、人間の罪です。この人間の罪は砕かれないと

いけません。もし自分で砕くことが出来なければ、絶対主に、しきりに祈って砕く

方向に変えてもらわなければなりません。その時、自分を誇るものは何一つないこと

を知らされるでしょう。そして、自分の方から、絶対主に従属する道を選ぶでしょう。

必死な心で祈って、「砕かれた心」の中に入って行こうではありませんか。
 




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