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2019年 NO.704


「映画『沈黙』より」


 遠藤周作の「沈黙」の映画を見終わった感想は、実にコメントの仕様がない小説の

怖さを感じました。確かに史実に基づいたリアルさに、人間の弱さを痛感させられる

内容です。しかし、キリストの贖いを信じる者として、その内容は決して同意すること

の出来ないものです。なぜなら、人間の弱さを極限まで突き詰めて、信じ通すことの

難しさを実感させ、「信仰を捨てて転ぶ世界」を是認(ぜにん)させる内容だからです。

これは、実に人の良心を(もてあそ)ぶ悪魔の卑劣な策略です。そして、このように人の

心の弱さにつけ込むやり方は、信仰の世界だけでなく、一般の拷問を通して秘密を暴露

させる時にも起る常套手段でもあります。しかし、この方法は、人に「裏切り」という

心の傷を与えて、人の心を取り返しのつかない嫌悪感の虜にし、人の心を破壊し敗北者

にさせるものです。実に卑劣な、悪魔のやり口です。しかし、これは現実に、日本のキリ

スト教史の中で起こった迫害の事実ですから、否定の出来ないことです。そしてこの後、

世の終わりの艱難時代では、実際に起こってくる可能性のあることです。

 聖書には、はっきりと「獣は、聖徒に戦いを挑んでこれに勝つことを赦された」

(黙示録13:7)とありますので、この映画は決して他人事ではありません。すな

わち、私たちがこの後、クリスチャンであるが故に666に従うかどうかが問われる

時代に入って行きます。

 ところが、もし獣の印を打った場合、進んで打つ者と、やむを得ない中で打ってしまっ

た場合では、取り扱われ方に違いがあります。なぜなら、全ては律法ではないからです。

ということは、絶対主の主権による配慮があります。たとえば、水一杯の幸いは、絶対主

の判断に任されている領域であり、人の心の中の 真意を見透(みとお)されるお方は絶対主

ですから、すべてこの種の判断は、人の感情的な見方では、結論は出せません。すなわ

ち、水一杯の祝福に預かる理由は、人の考えの及ばないところにあります。なぜなら、

絶対主は決して人間のように、一面で判断される方ではないからです。そこで、この映画

の中でも背教者と言われるフェレイラ神父と、ロドリゴ神父では違いがあります。

ロドリゴ神父は、心の中ではキリストを打ち消すことはしていません。確かに、その心の

傷跡は、踏み絵を踏んだことによって消すことの出来ないものです。しかし、それでも

尚、悔いる中での信仰の灯火は消されていないように描かれていました。ですから、

ロドリゴに対する絶対主の見方は、水一杯の可能性もあるのです。この判断は、人間

には出来ません。もし、ここで絶対主が人に声をかけられたら、絶対主の真意が一面的

えられ、絶対主による裁量の世界が打ち消されてしまいます。
ですから、ここは、

絶対主の沈黙の世界であり、絶対主の主権の領域なのです。
今回の「沈黙」の映画の

見所は、この絶対主の沈黙の真意が、どこにあったのかを理解する処に意識を置いたら

どうでしょうか。絶対主は、律法的な方ではありませんので、絶対主の御配慮の余地も

あります。むしろ私たちが律法的な人間なので、全てを一面で解釈しようとして、悪魔の

策略に()まってしまうのです。もちろん、聖書には「死に至るまで忠実でありな

さい」と
言われていますから、信仰の忍耐を働かせることは重要です。なぜなら、「勝利

を得る者に約束された聖なる都」の祝福が約束されているからです。しかし、全ては

一概に結論は出せません。私たちは、パウロさんのように聖霊の力を頂いて、最後まで

「聖徒の忍耐と信仰」を働かせて、「自分の走るべき行程を走り尽す事が出来たら、この

命は少しも惜しいとは思いません」という、信仰の生涯を全う出来ればどんなに幸いで

しょうか。しかし、全ては天に行くまで分かりませんので、絶対主の取り扱いが一面

だけではないことに、望みを置こう
ではありませんか。そして、このことを心に止めて、

信仰の生涯を全うして行きましょう。


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