古代エジプトの王墓の中や、オベリスクの表面に描かれた壁模様、すなわち
ヒエログリフと呼ばれる図形は、情報なのか、それとも単なる絵柄なのかと問うとき、
情報としての三つの必要条件が満たされているかどうかによって検証されます。
三つの必要条件の
そのTは―情報の叙述のためには、さまざまな記号が必要。
そのUは―記号は不規則な連続において現れるのでなければならない。
そのVは―記号は認識可能なように整えられた仕方で書かれているのでなければ
ならない。
ヒエログリフに関しては、この三つの必要条件が満たされています。
すると、ヒエログリフの記号の連続は情報である可能性があります。
しかし、エジプト人は、彼らの記念碑を装飾するのが好きであっただけのことかも
知れません。ところが、1799年に、ナイル河畔のロゼッタの町で発見された
ロゼッタ碑文によって、その真相が明らかになります。その碑文には、ギリシャ語と
エジプト民衆文字とヒエログリフで書かれた文章が対応しており、ヒエログリフの
解読がされて、それが古代エジプトの象形文字(神聖文字)で書かれた法令である
ことが分かりました。これによって、情報とは記号の連続であると共に、情報の発信者
は、受信者を意識しているということです。情報は、一方通行では成り立ちません。
そこに受信者の存在があって始めて情報となります。
絶対主による聖書の情報は、人間を受信者として意識されています。それなら、
その発信者は何を意図して人間に情報を与えたのでしょうか。
それは、「この方(イエス・キリスト)以外に救いはない」ということを示す目的が
あったのです。
ヒエログリフの解読に大きな助けとなったロゼッタストーン。 |
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