『仏教に影響を与えたキリスト教』
仏教は、本来偶像礼拝の宗教ではありません。
釈迦は、「この世の苦しみから、如何に解放されるか」という教えを説いたのであり、釈迦の
教えの中には、「永続するものはなく、諸行無常であり、全てのものは、終りがある。
だから、この世の欲念・執着を捨てよ。」という教えであって、死ねば無であると説いた
のです。すなわち、釈迦の教えの中に死後はなく、神もなかった。これが釈迦の説いた
輪廻思想からの解脱だったのです。ですから仏教は、本来自力で修業して人生の苦しみを
解決する教えです。
ところが、仏教の中に大乗仏教の教えが入ってきて、他力信仰になっていきます。それは
釈迦の死後、500年たったころです。この大乗仏教には大変な弱点がありました。それは
一般民衆の起こした運動から始まったため、釈迦の教えを受け継ぐ経典に当たるものがな
かったことです。そこで大乗仏教の人たちは、自分たちで教典を作るようになったのです。
そもそも仏教の記録文書が書かれ始めたのは、釈迦の死後300〜400年後のことです。
そして、その教典の数だけ、仏教の宗派が生まれたのです。すなわち、ほとんどが創作という
ことです。基本的に、釈迦は、自分の力で修業して人生の苦しみを解決することを教えたの
ですから、大乗仏教の他力本願は、全て正反対の教えとなります。今日の仏教学者の間では、
「大乗仏教の経典は、釈迦の言葉ではない。」という事実は、仏教界で常識となっています。
(大乗非仏説) このことから、仏教の教えが大きく変遷した理由は、大乗仏教の起った
AD100年頃は、キリスト教の伝道者がインドに入って、完全他力の教えを説いた影響が多い
とされます。その証拠に第Tペテロ5:13(AD63年頃の書)では、すでにペルシャの国
(バビロン)に信者がいたことが記されているからです。そして、このキリスト教の影響を
受けた大乗仏教が、日本に入ってきました。ですから、この浄土宗・浄土真宗の本願は、
イエス・キリストによって全うされるのです。阿弥陀仏は、実在のものではないからです。
|
|