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2019年 NO.697


『人よりも、絶対主の権威に従うべきです』


 イエス様はゲッセマネで、怯(おび)え苦しみながら「わたしの魂は、絶望のあまり死ぬ

ほどです」と言われ、「もしできることなら、この時を、わたしから過ぎ去らせて下さ

い」(マルコ14:33〜35)と、繰り返し祈られました。こんな苦しみの祈りを、

絶対主の御子が何故、これ程までに怯(おび)えて祈られたのでしょうか?イエス様はご自分

の死を覚悟しておられ、十字架に向かって歩んでおられたはずです。ですから苦しみに

遭遇する事は、初めから分かっていたことでしょう。それ何(なの)に、この怯え方は尋常で

はありません。この祈りの姿は、肉の弱さを持った私たちの姿と変わりなく、惨めな弱さ

をさらけ出しているイエス様の現実の姿です。しかし、それもそのはず、イエス様はヘブ

ル書2章14節、17節に記されているように「人間は、血と肉を受けているので、

イエスもまた同様に、これらのものを共に受けられた」とあり、また「民の罪を贖うた

めに、あらゆる点において兄弟たちと同じようにならなければなりませんでした」
とあり

ます。即ちイエス様は、私たちと同じ、罪深い肉の姿を持って遣わされ(ロマ8:3)、

マリヤの肉(女の末として)を担われたという事です。ですから、「罪を犯されません

でしたが、すべての点で、私たちと同じように試みに会われた」(ヘブル4:15)と

あるのです。ということは、ゲッセマネでのイエス様は、私たちと同じ肉の試みの中に

あったと言うことです。ですから、イエス様は人の肉を担いつつ、人の肉の罪を贖う為

に、御自身の肉を死に渡さなければなりませんでした。しかし、祈りの最後に「私の

思いではなく、あなたの御心のままに成さって下さい」と言われ、心を入れ替えて立ち

上がられたのです。このイエス様の心の入れ替えこそが、私たちが絶対主に従って行く

生き方の模範です
。
なぜなら、私たちは、イエス様を信じる者として信仰生活が始まり

ましたが、私たちの肉は、依然信じる前と一つも変わっていないからです。ですから、

肉の弱さを持ちつつ、絶対主の考えに合わせて従って行く信仰生活は、イエス様のゲッ

セマネの心と同じなのです。これは、聖書にあるように「肉は御霊の思いに逆らう」と

ある通りです。ですから、心は肉と霊の板挟みになります。しかし、その葛藤の中で、

私たちが御霊の思いに切り替えて、「絶対主の御心のままに」と、イエス様が従われた

ように、私たちも頭の中で「あれこれ」考えるのを止めて、「もう ただ信じます」と

定めるのです。それは初めてイエス様を信じると告白した時と同じです。

その時は「ただもう信じます」と、自分の肉の考えから離れて、信じると定めました。

それと同じように、信仰生活もこの決断と同じように「絶対主の御心のままに」と、

単純に信じる心を表明して行く
のです。信じるとは、「自分に出来るとか、出来ないと

か」という事は関係ありません。信仰告白した時は、自分の力で自分を救えないと分かっ

て、「ただ信じます」と言っただけです。ならば、信仰生活も同じです。自分には実行

する力がなくとも、「飲まずに過ぎ去ることのない杯」でしたら、絶対主の御心のまま

に「そうします」と、主に信頼して実行に移すことです。この決断は、自分に根拠がな

くても、主に信頼するが故に決めていくことです。だから狂信的と思われるかも知れま

せん。しかし、信仰告白の時も自分に根拠を置かず、イエス様の十字架に根拠を置いて、

ただ信じたのです。ならば、それも狂信的でしょう。しかし、イエス様こそ、あのような

苦しみの中で、あえて死ぬことを選んで、「絶対主の御心のままに」と言われた事こそ、

信じる故の狂信的決断です。しかし、そのことの故に、私たちの贖いが実現した
のです。

ならば、ためらう必要はありません。たとえ私たちが狂信的と言われようが、キリストの

救いを信じた、あの時の平安こそが救いでした。ならば、今主に従うことに大胆になって

行ってもいいのではないでしょうか。ペテロはたとえ脅かされても、「人よりも、絶対主

の権威に従うべきです
」
と答えました。私たちもこの心を持って、大胆に信じていきま

しょう。

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