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 2014年3月9日 






被造物の初穂



ヤコブ11618




(起) 18節にある「被造物の初穂」ということについて考えていきたいと思います。

(承) さて、「被造物の初穂」と聞くと、私たちは「アダムとエバのことだろうな」と

思います。絶対主は、人間を「絶対主の形のごとく」に造られましたから、人間というのは、

絶対主にとって非常に思い入れのある存在でした。しかし悪魔は、絶対主が一番思い入れの

ある人間に手をつけ、騙して堕落させてしまったのです。ところが、絶対主はすぐに悪魔を

滅ぼすことはされませんでした。もしそれをすれば、絶対主が悪魔に敗北したままになる

からです。ですから絶対主は、「人間を悪魔に立ち向かわせ、人間を通して悪魔に勝利を

突きつける」ことを計画されたのです。しかしながら、すでにアダムとエバは堕落し、

その子孫は、すべて罪の世界に入ってしまいました。ですから、そのままでは悪魔に立ち

向かうことはできません。そこで、絶対主は、御子によって人間が持っているすべての

罪の根を負わせられ、人間の罪を贖って絶対主との交わりを回復させられました。

そして、絶対主との和解の中に入れられた人間、つまり、罪を犯す前のアダムとエバの状態

に戻された人間を用いて立ち向かわせ、勝利宣言をしょうとされたのです。しかしその状態

というのは、ただ、贖われただけで、人間として造られた素のままの状態であり、

しかも罪の肉を持ち、聖霊の油注ぎの力を戴いているわけではありませんでした。



(転) では、私たちはその素の状態で悪魔と戦い、勝利を得ていく働きをしていくことが

できるのでしょうか。
パウロさんもペテロさんも、力が与えられて初めて、悪魔に立ち

向かっていく働きを始めていきました。実は、イエス様でさえそうなのです。イエス様は、

人の形を取ってマリヤからお生まれになりましたが、30歳になるまでは何の働きもされません

でした。そして、ヨハネからバプテスマを受けた時、天から鳩のようにして御霊が下り、

そこで力を受けてから、悪魔に対抗する者としての働きを始められたのです。

また、弟子たちもペンテコステの日に聖霊の力を受け、それから働きが始まりました。

彼らは、「父の約束を受けるまで、ここに留まっていなさい。」と言われ10日間待って、

約束の力を受けたのです。同じように、私たちも、「空っぽの器に油を満たす」と約束されて、

20年間待ちました。しかし、主は、もう少し待つようにと言われました。

これは、弟子たちと比べ、随分月日の差があります。ですから、私は、「どうしてですか?

力を受けていない素の状態で、私たちはどうやって悪魔と戦うことができましょうか」と、

イエス様にお伝えしました。イエス様は、「あなたの言うことは全部分かります。

ですから、わたしはこれまでどれだけ父にお願いをしてきたことでしょうか。

また、私の周りにいる楠原教会の人たちも、皆わたしと一つになって父にお願いしています。

でも、父は一言も仰らないのです」と言われました。仲介者であるイエス様が、そこまで本気で

お願いして下さっても、絶対主は一言も「良し」とは言われないのです。

しかし、もしそこで私たちの言い分の方が強くなり、私たちが勝った場合、それは被造物が

絶対主に勝つことになります。すると、被造物である悪魔も勝っていいことになって

しまいますから、それは絶対にあり得ません。いくら私たちが正当な理由を申し上げて、

自分たちの正義を突きつけても、絶対主は私たちに勝ちを譲りません。

ですから、私たちはただ頭を下げて従うだけです。そんな中で、私がふと御言葉によって

教えられたことは、
「実はアダムとエバは、素の状態で悪魔に負けたのだから、私達も素の

状態で悪魔に立ち向かう必要があり、そこで勝利して初めて悪魔に勝利宣言を突きつけること

が出来るのではないか」
ということです。その計画を絶対主が私達に持っておられるのなら、

力がないからと言って駄々を捏ねているわけにはいきません。なぜなら、絶対主は私達を

「被造物の初穂」にしたいと考えておられるからです。「御父は、私達を被造物の初穂と

するために、真理の御言葉によって生み出してくださった。」(ヤコブ1:18)とある

からです。初穂と言えば、アダムとエバのことだと思っていましたが、実はそうではなく、

私たちが「被造物の初穂」になるのです。それは、私たちが素の状態で悪魔に立ち向かって

勝利を勝ち取る者になるならです。


(結) これはあくまでも私の考えですが、もしそこに絶対主のお考えがあるのならば、

「自分たちは弱い」と言って、嘆いて、愚痴ばかり言っていてもしょうがありません。

私たちの背後にはイエス様がいらっしゃいますから、
イエス・キリストの御名の権威に

100
%頼って悪魔に立ち向かい、勝利を証ししたい
と思います。私たちを、アダムと 

エバの代わりとして使っていただけるなら、これ以上光栄なことはありません。

私たちは心を込めて、「絶対主の威光の回復のため」に働かせてもらいましょう。

そしてこの働きのために、この身を捧げて遣り抜いて行きましょう。




                                      

  
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