『パラダイム転換』
パラダイムとは、一時代の支配的な物の見方のことを言います。特に科学上の問題を取り
扱う前提となる、一時代に共通した思考の枠組(物の考え方の仕組み)のことを言います。
(広辞苑)
このパラダイムということばは、アメリカの科学史家のトーマス・サムエル・クーン
(1922〜1996年)によって、パラダイム概念が提出されました。そこで、ヴェル
ナー・ギット博士は、「個々の現象は、パラダイムを前提として解釈されており、パラ
ダイムの世界観から提出された仮説体系は、事実のデーターとは一致しない。」と言って
います。このことは、平たく言うと、今日のパラダイム(19世紀から今日まで)である
進化論は、事実のデーターと一致しないということです。進化論というパラダイムは、
決して自然法則ではありません。なぜなら、進化論は、再現可能な仕方で、くり返し実験
と観察によって証明されたものではないからです。むしろ、現実のデーターは、化石の
発掘によって進化の不連続性のデーターを提出しており、化石が現われる一番最下層の
カンブリア紀から、一気に完成された多種多様の生物の化石が爆発的に出て来ます。
これを「カンブリア爆発」と言います。進化であるなら、このようなデーターは、進化に
不利なものばかりです。
ですから、今日の進化論的パラダイムは、転換されていかなければなりません。
極近年の科学は、人間のDNA配列を明らかにし、そのDNA情報は、広辞苑700冊分にも
及ぶことを明らかにしました。この複雑極まらない情報の出所は、いったいどこから出たの
でしょうか。情報には、質量がありません。ですから、唯物論的進化論の世界では、
このDNA情報の起源を説明できません。プログラムには、それを組み込んだ知性の発信者
がいるのです。19世紀の半ばから始まった進化論的パラダイムは、今、パラダイム転換
されていかなければいけないのです。
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