『創造主の存在と私たちの選択』
使徒行伝27章9〜26節
@ 創造主の存在について学び、私たちはこの方に対して、どのような選択をして行ったら
良いのか考えたいと思います。
A さて、日本語の聖書では、「エロヒーム」あるいは「セオス」という言葉が、「神」と
訳されています。ですから、よく耳にする言葉は、「聖書の神ってどんな神様?」という質問です。
私たちの周りには、さまざまな神々がいるからです。商売繁盛の神、学問の神、家内安全の神、
火の神、疫病神、死神等々、実にあげたら暇がありません。ただこれらの神々に共通するのは、
全て人間の手で作られたもので、人間に都合の良い、いわば、人間の僕となっている神々だ
ということです。日本人の中にはこの神概念が刷り込まれていますから、聖書のエロヒームが
正しく理解されていないのです。ですからクリスチャンの生き方に影響を与えることが少ない
のです。
B では、「エロヒーム」である創造主と共に歩んだ使徒パウロを通して、創造主とはどんな
方で、その方に対してどうあるべきなのか、考えてみましょう。このときパウロは、囚人として、
海路ローマに護送されていく途中でした。ところが時期的に、航海が難しい状況にありました
ので、パウロは、護送中の百人隊長に、この航海が非常に危険であり、積荷や船体ばかりでなく
命さえも危険にさらされることになると忠告しました。しかし百人隊長は、素人のパウロの忠告
よりも、船長や航海士の考えを信用して航海を続けようとしたのです。ところが間もなく、
暴風が吹き降ろしてきて、パウロの言った通りになってしまいました。そこで積荷や船の装備
までも投げ捨て、船は流されるままになり、助かる一切の望みも消え去り、長い間誰も食事も
取っていませんでした。そこで、突然パウロは、創造主の言葉を聞いて言いました。「元気を
出してください。船が失われるだけで、誰一人として命を失うものはいないからです。」と。
彼が何故このように言えたのでしょうか。それは彼が、確実な全知全能の知恵を持って判断して
下さる方を信じていたからです。この方は、私たち人間や地球やあらゆる法則を創られた創造主
です。宇宙も天体もきちっとした法則によって成り立っており、秩序正しく動いています。
ですから、人工衛星は宇宙に飛び立ち、又戻って来れるのです。もし秩序も無くデタラメ
だったら、飛ばすことすら出来ないでしょう。私たち命有るものにしても同じです。
一つ一つの生物がきちっと完成されており、完成途中のお化けのような生き物はいません。
それぞれの細胞のど真ん中にある核の中に設計図(DNA)があり、それに基づいて組み立て
られているからです。誰が、この設計図を入れたのでしょうか?偶然ですか?
或いは、自然が知恵を持って設計したとでも言うのでしょうか?実は、この英知に満ちた創造主
の御使いがパウロのところに来て、パウロと同船している者たちは助かることを伝えたのです。
案の定全員が食事をした後、マルタ島に引き上げられました。そして、276名全員が助かった
のです。私たちは自分の力で生きていると思っているかもしれませんが、そうではないのです。
私たちには先のことは分かりません。しかし、この世界と私たちの命とを創られた創造主
(17章24,25節)は、全知全能の知恵を持って最善の事をして下さるのです。ですから、
その方の指示に従っていくなら、間違えないのです。
C ですから、今こそ私たちは、「主よ。今、あなたの僕たちに、この上ない大胆さを持って
御言を語らせてください。そして、御手を伸ばして、聖なるしもべイエスの御名によって、
癒しとしるしと奇跡とを行わせて下さい。」(4章29〜31節)と祈りましょう。
これがクリスチャンの生き方ですから。そして、創造主に信頼し、全てをかけて創造主に対する
献身の生涯を全うしていきましょう。 |
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