@ 今朝は、イエス様がパウロに与えられた使命について見ていきたいと思います。
A さて、パリサイ人であった時のパウロは、イエスに対して強硬に敵対すべきだと考え、
クリスチャンたちを捕まえては牢に入れていました。しかも、エルサレムで飽きたらず、
殺害の意に燃えてダマスコにまで向かったのです。その途上でイエス様から声をかけられ、
「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。わたしがあなたに現れたのは、・・・
あなたを奉仕者、また証人に任命するためである。わたしは、この民と異邦人の所に遣わす。
それは彼らの目を開いて、暗闇から光に、サタンの支配から神に立ち返らせ、わたしを信じる
信仰によって、彼らに罪の赦しを得させ、・・・御国を受け継がせるためである。」と
言われたのです。この時から、パウロは、主の使命に立って歩き始めました。
B では、この時にパウロに与えられた使命について考えてみましょう。
それは「人々の目を開いて、暗闇から光に、サタンの支配から神に立ち返らせるため。」です。
ところが、多くの人々は、サタン(悪魔)については分かりません。それは、目に見えない存在
ですし、悪魔は、自分の正体を隠して働いているからです。
私たちが良く耳にする言葉―「魔が差した」と言います。―これこそ隠れて働く悪魔の存在を
物語っています。普段は、「してはならない」とか「したくない」とか思っていることをやって
しまったとき、「魔が差した」と言いますから、薄々とその存在を分かっているのです。
ただサタンは自分の正体を明らかにしないで人の心に働いてきます。それは、明らかにすると
支配できなくなるからです。サタンの目的は、自分が神の如くなって人々に崇められること
なのです。元々は、神によって造られた天使であり、「全き者の典型、知恵に満ちた美の極み」
でした。ところが、神の如くになりたい、と高慢になり、天から落とされたのです。
ですから、サタンの関心事は、いつも人々に自分を拝ませることであり、そうすることによって、
人々の目と心を創造主から引き離そうとしているのです。人類の先祖のアダムは、その策略に
まんまとはまってしまいました。エバがサタンにそそのかされて、罠にはまり、神から
引き離されたのです。それ以来人間は、サタンの支配下にあり、神に心を背けて生きるように
なりました。その原因を与えているのが悪魔です。
ですから、この原因を取りのけ、心の壁を崩され、反発が取りのけられように語るなら、
人々の心は、正気に戻り、神に心を開いて聞くようになるのです。こうして、サタンの支配から
神に立ち返り、キリストの贖いによる罪の赦しを頂き、平安の中に置かれ、御国を受け継ぐ希望に
満ち溢れてくるのです。この働きをしていくようにと、神はパウロを任命されたのです。
それは、また今日の私たちの教会にも与えられている使命です。
C 私たちクリスチャンにも悪霊は働いてきます。それは、いつも私たちの弱い肉の部分に働き、
同じ失敗を繰り返えさせ、スイッチが入るとまたやってしまうという部分こそ悪霊が
働くところです。ですから、その正体を見極め、その悪霊との関係をキリストの御名によって
断ち切らねばなりません。また悪霊は、隠している罪があると、脅かして恐れさせ、
福音を語れなくなるようにしてきます。ですから、隠さず正直に罪を認めていく砕かれた心が
必要です。イエス様は十字架上で私たちの全ての罪を釘付けにして下さったのですから、
素直に自分の罪を認めて、告白し「わたしがやりました」と100%認めていくなら、
赦してくださるのです。こうして悪霊に追求されて脅かされる前に自分自身で追求し、
主の御前に赦しをいただくのです。そうすれば、私たちは人々を、暗闇から光へ、
サタンの支配から神に立ち返らせる働きに用いていただけるのです。 |