『キリスト教が残した遺産』
世界の歴史は、始まって以来、支配者と被支配者に分けられ、一握りの強者が、弱者を
治めて搾取するという構図が描かれて来ました。ところが、人間が人間として、平等に取り
扱われるという人間の尊厳は、18世紀に入ってイギリスのピューリタン革命から生まれて
きました。このピューリタンによる革命は、1445年のグーテンベルグの印刷機が
発明されたことによって、聖書が大量に出回るようになり、各国の言葉に翻訳された聖書が、
一般民衆に出回る所から始まりました。それは「義人は信仰によって生きる。」という真理を
手にした時、個々のクリスチャンが、創造主と自分の関係に目覚め、創造主の形の如く
創られた人間は人種に関係なく、みな「人間としての尊厳」があることに気づいたからです。
この運動の先駆けは、イギリスの名誉革命から始まりました。
あるじ
「王は君臨すれども統治せず」という体制が、民が主となる主権在民の民主政治を生んだの
です。そして、この民主主義こそ個々の人間の尊厳を認める、画期的な世界を生んで行き
ました。このピューリタン革命は、アメリカに飛び火して、民主主義国家を誕生させ、
その後フランス革命によって国民国家を生んでいきました。その他のヨーロッパや日本は、
あるじ あるじ
太平洋戦争以後、敗戦国となって、君主が主であった体制から、民が主となる体制に
大きく変化しました。今日の、個々の人間の人権が尊重された民主主義は、ピューリタン
(清教徒)から始まって行ったのです。
これこそ、キリスト教が世界に残した大きな遺産です。
又、ルネッサンス以後「科学とは、創造主の創造物の研究」という仕事を、キリスト教
信仰に多大な刺激を受けた研究者たちによって大きく発展して行きました。又、未開拓地の
人々の識学能力を上げたのは、キリスト教宣教師たちの負う努力が大です。それは、世界各地
で証明されている事実です。又未開地の人々に文明文化をもたらしたのもキリスト教宣教師に
負うところがあります。そして、キリスト教がもたらした最大の遺産は、「謙遜の心」という
ひざ
遺産で、領主も貧民も等しく、「過ちを犯した時に、膝をかがめ、自らの罪を告白する」
という勇気と意志を人類文明にもたらしたのです。これは、一番の遺産と言えましょう。 |

グーテンベルク(ドイツ出身)が発明した活版印刷機(右)
世界で初めて印刷された『聖書』
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