『ザアカイの心を変えたもの』
ルカ19章1節〜10節
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@ 今朝は、取税人であるザアカイの心を変えたものは何だったのかを考え、伝道は見返りを
求めない純粋な愛を注ぎ続けていくことであることを学びたいと思います。そして、この心で、
造り主の愛を純粋に伝えていきたいと思います。
A さて、最近私たちは、いろんな角度から、自分たちの存在の意義について学んできました。
それは、日本語で“神”と訳された言葉―“エロヒム”の意味を知ることから始まりました。
エロヒムとは、創造者(造られた方)、絶対者という意味があります。私たちは、創造者によって
造られました。自分で造った部分は一つもありません。しかも、私たちが生きていけるように、
全ての環境が整えられてから造られました。この創造者の配慮がいかばかりかを考えると感動し
ます。この配慮がなければ、私たちは生きていくことはおろか、存在もしなかったからです。
ですから、この方の前に私たちは、自己主張出来る者ではありません。しかしながら、私たちは
造り主を無視し、自分の幸せだけを追求してきた者です。これは、造り主からご覧になったら
傲慢な生き方です。ここに登場するザアカイも、自分の利益だけを考えて生きていた者でした。
ところが、イエス様の一声で、それまでの生き方が180度変わったのです。
B では、何がザアカイの価値観を変えたのか見てみましょう。彼は、取税人として働いていまし
わいろ
た。それは、不正や賄賂が効く世界ですから、「自分さえよければ・・・と」自分の欲を追及し、
金集めに夢中でした。このことは、同胞から税を取り立てるローマの手先ですから、人々からは
嫌われていたのです。ですから、自分自身の満足感も喜びも幸いもありませんでした。そこで、
イエス様を一目見たいと思っても、人々からのけ者にされ、大の大人が木に登らなくては見れない
という惨めな経験をしたのです。
そんな彼に、イエス様は声を掛けられました。「ザアカイ。急いで降りて来なさい。きょうは、
あなたの家に泊まることにしてあるから。」と。この瞬間、彼は、お金では味わえなかった心の感動を
味わったのです。このときザアカイの心は一気に開かれました。「自分のことをイエス様が心を
かけてくださった。そして、自分の家で食事をしてくださる」・・・「自分が求めていたものは
コレだ。」と分かったのです。彼は、イエス様の分け隔ての無い純粋な愛を感じたのです。
ですから彼は言いました。「財産の半分を貧しい人たちに施します。また、だれからでも、私がだまし
取った物は、4倍にして返します。」と。これは、お金で満足しようと生きて来たザアカイが、造り主に
喜ばれる心で生きて行きたいという心の変化だったのです。そのザアカイにイエスさまは言われ
ました。「きょう、救いがこの家に来ました。」と。
C 私たちも、ザアカイと同じ経験をしました。
私たちの全て知り尽くし、命を仕組まれたお方が私たちの友となり、私たちの心を変えて下さいま
した。ですから私たちも、ただへりくだって、この純粋な愛に答えて行きたいのです。そのためには
エネルギーが要りますが、そのエネルギーは、上から頂いて、造り主の一方通行の愛を伝えて
いこうではありませんか。 |
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